全てのアスリートに
オリンピックを見ていたら、ふと昔を思い出して
連日バンクーバーでは、波瀾と涙と笑顔が交錯してるよねー
4年に1度のオリンピックに出場する事は、本当に大変だ
そして、自分の満足行くパフォーマンスを出せた者・入賞した者・メダリスト
それぞれの目標と夢をかなえた、勝者がそこに居る
私は前回のカナダ大会、そうもう22年前のカルガリー大会に出場した
私が子供の頃には、情報が今のように多くはなかったから、
オリンピックも今のような過熱報道はしていなかった
だからオリンピックは夢でも、ぼんやりとしていたし幻のようだった
ましてや、ジャンプからフリースタイルに転向して、オリンピック種目ではなかったので
私がオリンピックを明確に目指したのは、なんと26才の時なんです
その年、1986年第1回世界フリースタイルスキー選手権に出場したものの惨敗
引退も考えたが、その閉会式で元IOC会長サラマンチ氏が
「このスポーツは凄い、オリンピック種目に絶対入れます」と明言してくれた
それまで噂はあったが実現は難しいとの事だった
が、1988年カルガリーで公開種目として3種目開催とれる事になったのである
私は、惨敗した世界選手権では引退できないと思い、オリンピックの出場をそこから目指したのである
カルガリーの出場資格は、'87w-Cupシーズンランキング16位以内の者となった
世界選手権36位だった私にはかなり高いハードルであった
しかし、「人生を賭け、絶対出る」を心に誓った
とはいえ、働かないとスキーは続けられないし生活費も練習費用も遠征費用も全て自らの力で整えないとならなかった
それでいて今迄の10倍はトレーニングしていかないと世界のベスト16には入れない
さらにそれに費やせる日数は10ヶ月しかないのである
今迄の実績はあるものの条件が厳しすぎたが
死にものぐるいで働いた、1ヶ月35日は勤務した(つまり昼も夜も)
トレーニングする暇もないくらいに集中的に働き11月からは仕事を一切辞めて、徹底的にトレーニングした
仕事は肉体労働だったので、筋力は付いた
それよりも、とにかく精神的に強くなった「危険・辛い・汚い」仕事を続けたことで
さらに勤務時間は超不規則、朝3:00からの仕事もまれではなかった
今の人には絶対できないと思うよ、実際1週間付けてアルバイトできた者はいなかったからね
私はその仕事を5年間続けた
筋力は当時世界のトップだった日本柔道ナショナルチームの上を行く程の、数値を出した事もある
テクニカルなトレーニングはできなかったが、何より鍛える事ができたのは精神面である
誰よりも辛い仕事を続ける事で、どんな場面でも負けない強い精神を見につけたからである
筋力を付けながらメンタルも鍛えた事で、テイクオフへの集中力は数段高くなり失敗ジャンプはかなり減った
さらにどんなに失敗しても1シーズンの成績で決まるオリンピック選考だから、靱帯が伸びようが、肩が外れかかっても試合では飛び続けた
だから、目的意識が明確で強い程それに向けて、どんな逆境にも打つ勝ち結果を出せた
ワールドカップ最終戦1つ前で転倒し、世界ランク18位に後退した
最終戦は、シングルに入らないとベスト16には残れなかった
忘れもしない、フランス大会
9位を勝ち取り、シーズン世界ランク16位ぎりぎりに滑り込んだのである
困難だと思われるハードルを超えようとすれば、誰にも負けない強い気持ちで立ち向かえれる
容易なハードルなら努力も容易なもので終わってしまうのである
ゴルフでいうなら、HC7を自負している者は絶好調で70台だがすぐに90も打ってしまう
HC7でもパープレーを目指して努力しているか、またその気持ちがあるかなんです
パープレーは難しい事だが最初から諦めているやつは、いつまでたっても努力しないからである
だから、若い選手がオリンピックの出場だけを目標にしていたのでは、出場はままならない
人は目標や夢の50%でも達成できれば、成功したほうである
つまり、確率はかなり低いからである 達成できる者はもっと少ない
出場程度のモチベーションの低いやつは、選考レースで必ず破れる
目標をもっと上にもち、「俺は金メダルを絶対とる」と考えている選手は、選考レースごときで落ちるわけにはいかないと強い気持ちで勝ち進む
時間も環境も整っている選手諸君、もっと高い目標をもって取り組まないと夢は絶対達成できないよ
オリンピックで3大会連続金メダルくらいの、とんでもない目標を立てるくらいの思いがないと入賞すら出きないということさ
世の中には何も考えづとも、成りゆきで掴んでしまう奴もいるが、それを見て自分に当てはめたくなるんだよねー、でしょー
しかし、それは宝くじみたいなもんだから、妄想にしか過ぎないことなんだ
かりに目標が達成できなくても、死にものぐるいで努力していればそれは絶対に忘れないし未来にも繋がるが、中途半端な努力はすぐに忘れてしまうし何も残らない
努力に限界はないぞ
一生で思いきり打ち込める時間は本当に少ないから、後悔する前に限界に挑戦してみて下さいね
努力は必ず報われます
平成22年2月22日
1988 Calgary Olympic